未来の実装職人のためのやさしい表面実装解説2(キッズコンテンツ) |
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「どうやって表面実装するの?」
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前のページで表面実装の基本が、わかったらどうやって表面実装半田付けをするか説明しましょう。
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まずは基板屋さんから買った基板にクリーム半田を印刷します。
*クリーム半田とは、小さい半田のツブツブがいっぱい入っているクリームみたいな半田です。
どこに印刷するかというと「ランド」と言われる部品をつけるところだけです(緑のところ以外の四角のところ)。
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では実際に写真で印刷前と印刷後を比べて見ましょう
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「印刷前」 |
「印刷後」 |
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もっと拡大してみましょう。 |
「印刷前」 |
「印刷後」 |
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印刷前は茶色だったところが印刷後は灰色になって少し盛り上がっているのがわかります。
灰色の盛り上がりがクリーム半田です。
半田といえば銀色に光って硬いものだと思いますが、これは小さい半田のボールの集合体でクリームみたいにこねることができます。
そして熱をかけるとみんながイメージしている半田に変身します。 |
印刷っていうとみんなの家にも
こういうプリンターがある人も多いと思うけど
トラコ達が使うプリンターは
ミナミ:MK-878SV
こんな感じです。
こういう大きなプリンターを使って基板に半田を印刷します。
値段は一般的なプリンターの500倍〜1000倍くらい。
ちなみに表面実装で一番大事な工程はこの印刷作業なのです。
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しかしこの印刷機だけでは印刷できません。
そう、クリーム半田印刷するにはメタルマスクが必要なのです。
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メタルマスクとは
とか
ではありません。
というか名前は似てても全然違います。
メタルマスクとは
こういうものです。
(・・・・・色は似てるね)
真ん中の部分を拡大すると
色々な大きさの穴が開いています。
これは基板のランドに合わせて開けられた穴です
この穴にクリーム半田を落としこんで基板に半田を盛っていくのです。
一見すると普通のただの穴に見えますがこの穴一つでも
会社によってノウハウがあるんだよ。
ちなみにメタルマスクは基板ごとに用意しておく必要があります。
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「印刷の流れ」
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印刷機とメタルマスクでどのように印刷されるか簡単に説明します。
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印刷機の中で基板がセットされます。
マスクと下受け台で基板をサンドイッチします。
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印刷機にはスキージと言われるヘラのようなものが基本的に2つついて、それでクリーム半田をローリングさせながら穴の上をゆっくり通過していきます。
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穴が開いたところを通過すると穴の中にクリーム半田が詰まります。
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最後に基板がマスクから下に離れていくと穴に詰まったクリーム半田が基板の上に残ります。
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これで印刷は完了です。
基板実装の印刷って簡単だと思うでしょ?
そうそう、簡単なんですよ・・・・。
・・・・・って本当に思ったらトラコは怒ります。
表面実装の中で一番大事で一番むずかしいのは印刷工程なのです。
単純な機械の動きの中にも細かい設定や条件があります。
それを勉強して最高な印刷条件を出すのです。
半田は生き物です。
特にクリーム半田は生き物でも卵のような状態で
ちょっとした温度や湿度の変化などに敏感(びんかん)に反応して
印刷状態が変わるのです。
印刷を極めることが実装職人として一人前になれる条件なのだ!
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それでは次は電子部品をのっけてみましょう。
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