「特集1」〜「フラックを落とす洗浄剤:魔りょくり〜ん」〜 |
さてメイン掲示板のスレッド48にて話題になっていた「魔りょくり〜ん」。
気になったので早速、株式会社エヌジェイ様よりサンプルを頂き効果の程を試験してみました。
「商品の特性」(取扱説明書から抜粋)
「魔りょくり〜んについて」
食品添加物を多く含んだ薬液を主成分として作製しているため、環境・人体にも優しく、完全無添加・無公害のアルカリ還元洗浄剤です。
界面活性剤を一切使用しないため全く泡立たないうえに材料を傷めず、見事脱脂することができます。
有機溶剤と比較しても非常に高い脱脂能力を保持し、無色無臭のため脱脂作業の作業条件を大きく改善できます。特に泡立ちを嫌う現場での脱脂・洗浄にご使用ください。また、引火性がないので超音波洗浄機でもご使用頂けます。
魔りょくり〜んは原液濃度「pH値=13.1」と言う数値を示す強アルカリ性の洗浄剤です。
一般的には「アルカリ性洗剤=手肌が荒れる、素材を傷める」と考えがちですが、単なるpH値だけでは判断できません。例えばアンモニアのように強アルカリ性ですが、皮膚に直接塗布する医薬品として使用されています。
逆に強アルカリの代表的な苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)は、非常に危険で皮膚や金属を溶解してしまいます。
同じ強アルカリでもこのような差がみられる原因は、pH値とは違うアルカリ性液剤に含まれる『活性アルカリ』の含有量が挙げられます。ちなみに苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)は活性アルカリ濃度が76.1と非常に高く、逆に魔りょくり〜んは活性アルカリの含有量を抑える工夫によって1.1と非常に低く、安全性は高くで皮膚や金属を溶解する心配がありません。
補足:「魔りょくり〜んJ」と「魔りょくり〜んN」の違いは「魔りょくり〜んJ」に高級アルコール系界面活性剤(環境・人への影響が非常に少ない)をわずかに加えたものが「魔りょくり〜んN」となります。
*上記の内容に対して当サイトは責任は持てません。 |
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「検証開始」
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送られてきたのは「魔りょくり〜んJ」とさらに強力な「魔りょくり〜んN」です。
写真でも分かるように魔りょくり〜んNの方が若干黄ばんでいますが、これはペットボトルの色が反映されており、両方とも無色透明です。
昔、趣味で石鹸を作ったことがありその時に使用した苛性ソーダより強いアルカリ性の「魔りょくり〜ん」、ペットボトルで大丈夫なのか?という疑問を持ちつつ同梱されている取扱説明書やMSDSを目を通してみる。
なるほどアルカリでも「活性アルカリ」の含有量で危険か安全か決まるようで「魔りょくり〜ん」は活性アルカリを抑えてあるので皮膚や金属を溶解しないそうだ。
早速、実験してみましょう。 |
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ターゲットはうちで一番古いリフロー。
蓄積されたフラックスは10年目を数える兵だ。
「たまには掃除くらいしてくれよ!」 |
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先ずは小手調べ。
3倍程度に水で薄めた「魔りょくり〜んJ」を比較的フラックスが薄いところへ噴射。
30秒としないうちにフラックスは滲みでて落ちていく。 |
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そして奥地へと噴射!
ここでも30秒程度で流れ落ちるフラックス。
まるで実装工場なのに「チャーリーとチョコレート工場」だ。 |
[BEFORE]
[AFTER]
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それから数回繰り返したところ大体15分程度でここまで落ちました。
ちなみに噴射して2〜3分放置し、拭いて、それを二,三度繰り返しました。
今回使用したのは「魔りょくり〜んJ」 |
でも私はこの程度では驚かない。
なぜならうちが使っているメル2000という洗浄剤も同じ位落ちるからだ。
そこで期待をこめて次は「魔りょくり〜んN」を試してみた。
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次なるターゲットも同じリフローのビターチョコレート状態の部分だ。
そして感動を味わいたいので強力な「魔りょくり〜んN」を2倍程度に希釈した。(魔りょくり〜んJは3倍に希釈) |
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とりあえず噴射!(10秒後)
(フラッシュをたいたのでかなり明るく見えます。) |
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30秒後。
かなり汚れが滲み出てきた。 |
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1分後。
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2分後。
リフローがまだ熱いせいか、心なしか乾いて来たようなので同じところに2回噴射。
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2回目の噴射後、1分経過。
大分、ボディの色がはっきりしてきた。
かなりいいぞ「魔りょくり〜んN」。
とりあえずこの時点でメル2000を越したか!? |
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止めを刺す意味で2分後、3回目の噴射!
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3回目の噴射から1分後、さっと一拭きしてみた。
ちなみにフラッシュをたかないとこんな感じです。 |
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約10年ぶりに肌の色が露出したリフロー。
熱で塗装が痛んでいるところはさすがに落ちにくいようだが、洗浄力はかなりのものだ。 |
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ちょっと汚れているところだと2回ほど噴射し、3分後ふき取るだけで新品のようなボディが現れます。
写真を拡大 |
番外編
「魔りょくり〜んN」の原液を垂らす
3分後、原液全体に気泡が。
拭き取った後の染み
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ちなみにアルミには使用するなと書いてあったので、どうなるのか試してみた。
ターゲットは印刷機の下受けブロック。変化の程を明確にするために原液を垂らして3分後拭き取ってみた。
ちょっと変色したような後がくっきり残っているのが確認できる。
思うに3倍以上に希釈したものでさっと拭く程度なら染みはつかないと思うが、原液は直接かけないようにしましょう。
(注意事項は守りましょう) |
<コメント>
今回、試した洗浄剤「魔りょくり〜ん」シリーズ。
説明書きによるとフラックスは「魔りょくり〜んJ」でOKと書いてある通り、フラックスの汚れ具合で希釈を調整すれば十分に落ちます。
掲示板でも価格が問題ということですが、私が使っているメル2000もかなり高いです。
但し、価格に見合う効果なら納得できると思います。
フラックス対策だけでなく実装機のボディをこれで磨くと新品のような輝きが蘇ります。
「魔りょくり〜ん」はオープン価格ということなので価格の問い合わせや購入は下記の代理店からお願いしますとのこと。私も値段はまだ聞いてないので興味があるかたは各自で問い合わせしてみてください。
魔りょくり〜ん取扱代理店:潟Jインズ
〒540-0005
大阪市中央区上町1丁目11-17
TEL:06(6762)8812
FAX:06(6762)8818
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