寒くなると発生しやすい静電気
冬になり寒くなると湿度が下がってしまい、静電気が発生しやすくなります。
ICなどの電子部品を取り扱う業種の方は神経質に管理する必要があります。
静電気の発生は湿度で40%以下になると発生しやすくなり、25%以下で発生すると言われています。日本の温湿度は地域の差はありますが梅雨だと湿度80%以上になり冬だと30%以下になります。日本の製造現場では夏は除湿、冬は加湿と非常に忙しい対応が必要になります。電子部品のICはデリケートですので静電気対策を施していない現場環境では静電気破壊を多発させてしまいます。
静電気対策として加湿する
静電気対策で一番いいのは静電気自体を発生させない環境作りです。アースを取る、リストストラップをしたりする対策は発生た静電気に対する対策であり、静電気の流出対策といえます。
製品不良でも同じですが源流(根本)の対策として静電気を発生させないことが重要となります。発生対策としては加湿して55%前後にしておけば安心ですが、相当の加湿が必要ですので目標として40%以上にしておけば十分です。それでも相当の加湿設備が必要になると思います。加湿するには加湿器やミストなどを使用します。たまに湿度が上がったときに雑巾がけをして床を濡らせばいいということを聞きますが湿度としては1%も上がればいいほうでしょう。やらないよりやった方がましといった対策です。
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加湿器とミスト散布
工場内を加湿する場合、加湿器はそれなりのものを選ばなければ効果は得られません。
家庭用の加湿器であれば10ヶ単位で試してみないといけないでしょう。ミスト散布の場合、散布量によります。現在は放水チップを交換することでミスト散布量を変えられます。
家庭用の2万円くらいの加湿器10ヶと持ち運びができる20万円程度のミストを比較するとミスト散布のほうが水を撒く量が多いです。どちらか迷うのであればミストのほうがいいと思います。10ヶの水を入れるより、1ヶのタンクに水を入れるほうが効率的です。
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ミストのデメリット
ミストのデメリットといえば散布しすぎると、カルシウムが窓や設備に付着します。カルシウムを発生させないためには純水を使えばいいのですが、高価なものになるので水道水を使い、設備から離して設置すれば多少は付着しないでしょう。