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共晶半田付けと鉛フリー半田付け

image 一般に半田というと共晶半田を指します。共晶半田は錫と鉛の合金で錫63%、鉛37%が一般的な共晶半田の成分となります。
半田の融点は183度で金属では融点は低く、加工しやすいので電気的な接合は半田付けで行われるようになりました。地球環境問題が注目されるようになり半田の成分である鉛が有害物として指定されるようになり、鉛を含まない半田いわゆる鉛フリー半田が最近の電気的接合では多く使われるようになりました。






鉛フリー半田の成分

鉛フリー半田の成分は色々ありますがもっとも一般的なのが3銀コンマ5銅と言われる配合率の鉛フリー半田で錫が96.5%、3%銀、0.5%銅という配合率になっています。
共晶半田で使われていた鉛は融点を下げる働きがあるのに対して鉛フリーは基本的に鉛が入ってませんので鉛フリー半田の融点は約219度といわれています。


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高くなる鉛フリー半田の製品価格

成分配合が違いや効果な銀や銅が少量ながら入っているので鉛フリー半田は共晶半田に比べて約3倍位の値段がします。 値段の違いもさることながら融点が35度以上高いので溶かすのに余計に熱を加えなければなりません。つまり加工するのに電気代が余計にかかります。それに加え半田付けする時間もかかるようになるの同じ半田付けでも共晶半田と鉛フリー半田では値段が大分変わってしまいます。それでも環境問題が深刻なので鉛フリー半田での製造が必要です。
厳しい価格競争の中で高い材料、加工方法を選ばなければならないのは痛いですが消費者も性能や価格だけで購入するものを決めるのではなく、鉛フリー半田が使われているかどうかも基準において購入することが望まれています。


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鉛フリー半田の小話

鉛フリー半田は鉛が入っていないので鉛フリー半田といいますが、厳密にいうと鉛はちょっと入っています。
鉛は自然界に極普通に存在しています。半田をつくる材料にも少量ながら入っています。それを現在の技術では取り除くことができません。 そういうことで鉛フリー半田は意図的に半田を混入させてない半田と言うことになります。どれくらいの量が入っているかというと500PPM程度入っています。%でいうと0.05%です。現在では1000PPMまでは鉛フリー半田として使用が許されています。